気楽にブログ

2023-07-07 11:47:00

竹取りのおじさんありけり

休日に、町田の実家に行ってきた。町田と言うと、駅前は賑やかなので、随分と開けた感じだが、私の実家は駅から遠く離れたド田舎である。蛇やたぬきや、そしてこの時期はなんとホタルまで見ることができる。水がきれいなんですねー。何せ鶴見川の源流ですからねー。

夏にはカエルの合唱を聞き、冬には日向ぼっこをし、猫と戯れてのんびり育ったら、こんな大人になってしまった。そうそして、そんな自分や地元が、私は大好きだ。就職活動で都心に通った時期もあったが、都会のオフィスで働くなど、私にはやはり無理だったのだ。早く気づいて良かったと思う。

 

というわけで、両親も年老いてきたので、竹切りを命じられた。竹取りおじさんとして、家の周囲の若竹たちを、片っ端からなぎ倒してきた。大きく育ってしまうと、これらは厄介なのだ。人と竹、それぞれの領分を示す必要がある。このライン、ここから先は生えないでおくれ。斜面での作業もあり、滑らないように足を踏ん張る。勢い余ってケガをしないように、加減を感じながらのこぎりを引く。色々な労作が、自分を確かめる作業にもなる。自然と対峙し、おれの手に負えるものなのか、試していく。ぎこぎこぎこ、ばきん。ふっ、やってやったぜ。倒したぜ。

 

終わりが分からないので勝手に終わりにし、母親の作ったうどんをおいしく食べた。窓から見えるのは、今日の自分の成果だ。生活のために自然に手を入れる。やはり、放っておくだけではエントロピーが増大するだけだ。見てみろあっちの方、竹が猛々しいではないか。手入れの重要性を再確認し、心地よい疲れとともに帰路についた。その日は、久しぶりによく眠れた。

 

手当て整体 気楽に屋(KIRAKUNIYA)