気楽にブログ

2023-09-18 17:18:00

家庭料理と手当て整体

料理研究家の土井先生は、家庭料理は誰が作ってもおいしい。と言う。いや、さすがに先生が作った味噌汁と私が作った味噌汁は違うと思うのだが、勝手に美味しくなるものだと言う。または、あまり美味しくないのは今日の素材がそういう状態だから、作り手のせいではない、というようなことも言う。そのまま食べればよろしいと。

 

この考え方は、手当て整体にも通じる。家庭料理のように、普段の手当て整体なら誰でもできる。だって、手を当てるだけなのだから。料理よりも簡単だ。良くしようとあれこれしなくても、心地よさを感じてもらえれば、勝手に良くなっていく。そして、もちろん相手の状態にもよる。例えば相手が風邪を引いているのをすぐに回復させる、なんてことはできない。

 

特別なレシピもなく、誰がやってもある程度は美味しくなる(体が良くなる)。とすれば、家庭料理や手当ては標準化となり得る。匿名性も出てくる。それに加え、やはり母親が作ってくれたということがおいしさを増やすように、母親がさわってくれたということが心地よさを増やすだろう。標準化プラス個別性ということで、この前書いた科学の知と臨床の知のハイブリッドである。というのは言い過ぎだろうか。

 

一人でする料理や手当ても同じだと思う。インスタントの味噌汁はおいしいし便利だが、たまには自分で作りたい。マッサージ器も気持ち良いが、自分でも手当てをして整えたい。料理人でなくても、整体師でなくても。ある程度は美味しくなるし、回復もする。そんな気楽な感じで良いと思う。

 

手当て整体 気楽に屋(KIRAKUNIYA)