気楽にブログ

2023-11-14 11:49:00

お土産は12個入りを

大学入試で数学と理科を使わなかったド文系の私だが、森毅さんの「数の現象学」で、おもしろく数学を学び直している。初版は私が生まれた1978年だが、私にとっては古くなく新しい。この本で数学の決まりは「それが人にとって都合が良いから」とか、いわゆる「文化」の影響を受けて決まっていったことも多いと知り、半ば愕然としている。

 

例えば、10で位が上がる、10でひとまとまりなのは、数学の揺るぎない決まり事のような気がしていた。だが、実際は「人の指が10本だから」というのも大きいらしい。区切りやすいということなのだ。このあたりの話をおもしろく聞ける文系の人は多いと思うし、数学嫌いを減らすには、とっかかりとして文化と絡めて学ぶのが良いと思う。

 

前にも書いたが、私はずっと1/3が嫌いだった。10が3で割り切れないから。実際は1ダース、12で区切る習慣もあったのだという。12でひとまとまりだ。なぜなら3とか4とかで割れるから。例えば「お会計、ちょうど10000円です!」という場合、キリがよいようで切れないのだ。3人での宴席なら割り切れない。「じゃあ浮いた1000円は次の店で」などと、わけのわからないことを言ってしまうのだ。しかしこれが12000円だったらどうだ。すんなりだ。こっちのほうがよっぽど「切りのいい数字」だ。高くついたが。

 

あとはゼロ0の話の例で、階段の話だ。階段の1段目と言えば、もちろん1つ上がったところだ。だが、これが建物だとどうだろう。1階というとき、1つ上がったところだろうか?いや、違う。1つ上がったところは2階だ。なんだこれは。では1つ下がってみよう。階段を1つ下がれば下の階段の1つ目だ。建物の場合はどうだ。1つ下がったら地下1階だ。1で同じだ。12月の次が1月であるように、ゼロがあったりなかったりの文化世界で私たちは普通に生活をしている。

 

こんな感じでまず数の数え方からやり直している。次はいよいよ足し算に入るが、個数が増えていくのと、何番目かの数字から次の数字というのでは違うようだ。引き算になると数が減っていくのと2つの「差」のことで、また違うようだ。掛け算は倍と掛け合わせ(乗法)でも違うようだ。そして、そこでもまた文化の影響が出てくる。読んで、自分で考えて、時間がかかる。苦手な分数まで、なかなかたどり着かない。

 

でも、私はこういったことを学びたかったのだ。45歳にして初めて算数・数学がおもしろくなってきて、うれしいい。

 

理学療法士の整体in本厚木

手当て整体 気楽に屋(KIRAKUNIYA)