気楽にブログ

2023-12-03 10:18:00

耳をすませば

(今月は手抜きをして、今年ホットペッパービューティーに載せたブログから転載します。)

 

今年は宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が公開されました。ジブリの中では「耳をすませば」が、大好きな映画です。私、じゃなくて私の妹が。私は主人公の男の子がかっこ良すぎて、当時は好きになれませんでした。しかし、そういえば何に耳をすましたのか、気になります。

 

というのも、「声を聞く」という表現を、色んなところで見聞きするからです。最近だと、料理研究家の土井善晴先生が仰っているのをテレビで拝見しました。「ほらー、タラがお湯の中で気持ちよくしてはるでしょう?これが良い火加減なのですよー。」という感じです。

 

切り身のタラの声を聴く。そしてそれに合わせる。計らわない。

「余計なことせんでよろしい。」「自然においしくなる。」土井先生はおっしゃいます。

 

この話をある研究職の方にしたところ、「私の上司も同じこと言ってましたー。」とおっしゃっていました。何でも、長年研究をしていると細胞の声が聞こえてくるそうです。何か変化を出したくて操作を加えると、上司の方に「だめだよー、そんなに乱暴にしたら。細胞が嫌がっているよ」と注意されるそうです。余計なことをしないで、自然に変化するのを待つことが、大事だそうです。

 

自分が扱う対象に敬意を持ち、こちらからの計らいは極力抑え、良くなる変化を待つ。これは自然と書いて「じねん」です。「おのずからそうなること、ひとりでにそうなること、人為の加わらないこと」goo辞書より

 

料理も研究も教育も、そして一流の治療家も、耳をすませ、じねんに合わせるのが、大事なのかもしれません。筋肉の声が聞こえ、余計なことはせず、心地よさを整え、良くなることを「待つ」ことができれば、私の施術も一流に近づけるかもじねん(しれん)、と思う、今日このごろです。

 

私はジブリだと「紅の豚」がお気に入りです。最後の加藤登紀子さんの歌がすてき。あのときのポルコは、風の歌を聴いていたのかな。

 

手当て整体 気楽に屋(KIRAKUNIYA)