気楽にブログ
灯せ!友情の火、の巻
特に人気のあった(気がする)投稿です。小学校のときの運動会のお話です。
私のときは6年生で組体操があり、先生は「お前たちならできるようになる!」とか「仲間と力を合わせることが大事だ!」と、熱血指導でした。私も、当時はひねくれておりませんでしたので、「がんばってできるようになって、先生や親に見てもらいたい!」という思いが強くありました。
当日は曇りだったのですが、組体操の頃には雨が降り出しました。今なら安全上、中止も十分ありえますが、当時は昭和。当然続行です。
先生が太鼓をひとつならすと、1つのポーズ。雨が強くなるなか、技が決まっていきます。1人の体操から2人での組体操、5人での扇のポーズ、4段のピラミッド。
そして、ついに最後の見せ場、「キャンドル」になりました。これは肩車で乗っている上の二人の肩に、さらにもう一人が乗り、最後に立ち上がって頭の上で丸を作って炎を形作るという、難易度Zのボーズでした。
私は下で肩車をしていたのですが、人の体なので、なにせ揺れます。そして、首の付け根から肩あたりの狭いところに足を置いて立ち上がるのは、今思えば相当危険です。雨ですし、キャンドルだけは中止もあり得ます。ええ、でも当然やります。昭和ですから。
どーん、先生の太鼓が響きました。下が立ち上がる合図です。ドーン、もう一度鳴って、いよいよ一番上の人が立ち上がります。私は肩車をしているので、上は見えません。「うっちゃん、立てたかな」祈る気持ちで、下で必死にバランスを取りました。揺れながら、でもバランスは取れています。
どーん、どーん、ややあって、先生の太鼓が2回鳴りました。ポーズが完成した合図です。「やった、できたんだ!」そーっと、そーっと、気を抜かずに降ろしていきます。
後日、8ミリの上映会。こわごわゆっくり、でもしっかりと立ち上がったキャンドルの先端に、炎の形が作られていました。降りしきる雨の中でも消えることのない、友情のキャンドルの灯が、ほんの2秒ほど、ともったのです。
一番上で炎を作ったうっちゃんは、「あれはこわかったよー、やんないでしょう普通」と、大人になって飲み会で言ってました。
そして、ちょっと笑ったあとに彼は言いました。
「でもね、できる気がしていたよ」と。
以上、サン仲村の気楽じゃなかった昔話でした!気楽に屋では、皆さんの熱血(たまに)を応援しています。
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