気楽にブログ
2024年に向けて(1)
2023年に自分が学んだことの振り返りをし、来年の気楽に屋の活動につなげていきたいと思う。
まとめとしては、来年も
・自分のはからいが及ばないこともあることを認める
・機序や効果に、なるべくデータに基づいた根拠を求める
・データにしにくいことにも目を向ける。言葉や物語を大事にする
の3つを念頭に置いて(ときどき思い出して)取り組んでいきたい。
今年読んだ本の中では、土井善晴先生の「余計なことをしない」「計らわない」が仕事の上で参考になった。自然(じねん)と人の体が回復していくことは、リハビリの仕事をしているときに感じていた。しかし、整体サロンを開いたあとは、「1回の施術で結果を!」と焦ってしまうこともしばしばだった。「自分の腕がすごい!」などと勘違いしないためにも、「体は自然と良くなる」ことを土台としたいと思う。
一方で、意図を持って施術をし、結果を検証することはもちろん続けていきたい。自分の介入(はからい)によって何が変えられるのか、謙虚さを持ちつつも探っていきたい。今まで学んだ理学療法学を土台にすることにより、間違いを減らすことができると考える。そして間違いは都度、訂正していきたい。
前にも書いたが不調の原因にすぐに飛びつくのではなく、じっくりと探りながら施術をしたい。そして効果に関しても、色んな要素の相関や因果から起こることを認め、その中でなるべく自明とされるもの、広く認められているものに頼りたい。
また、「臨床の知」で学んだように、サイエンスに加えて人と人の相互作用、データに示しにくい効果も期待したい。言葉の意味の大きさや、思いの深さは数値化しにくいが、体に影響することは確かだと考える。体の変化だけではなく、言葉の変化にも着目したい。
上記を踏まえた上で私の整体としては、引き続き「脱力」「ほぐし」「手当て」を重視したものを続けたい。その過程や結果としてもたらされるものは、血流改善だ。そして、血流改善はそれこそ「自然と」良い影響を体にもたらしてくれる。それは、サイエンスでも立証されている。
疲れ、痛み、むくみ、不眠、イライラ、といった心身の不調は、良い休みを取ることにより改善すると私は考えている。もちろん生活習慣からも影響があるだろうが、私はあまり重視しない。人の生活に口出しをしたくはない。まずは感じている不調があることを認め、それはがんばりの証だから悪いことではないと捉え、少し休んで回復していこうという構えだ。
本を読んで学ぶことで、自分の施術に活かせる。もし、学んでいなかったら私は「原因は骨格の歪みだ」とか「施術で内蔵を整える」とか「どこに行っても治らないものを治す」とか、検証しづらいこと、根拠が脆弱なことを思慮浅く言ってしまっていたと思う。確かに数字で測りにくい効果もあるし、本人の感じ方次第でもある。だが、整体が「何に、どう効いて、どうなるのか」を自分が説明する際には、より確かなものを求めていきたいと考えている。
手当て整体 気楽に屋(KIRAKUNIYA)